PhotoshopでLUT
みなさまこんにちは、Film.hmです。
基本的にAdobe Premire ProやDavinci Resolveで使用されるLUTですが、今回はPhotoshopで使ってみました。前回LUTの一つ"M31.Rec709.cube"を使うと、写真や映像に青みがかったクールな印象を加えることができることを紹介させていただきましたので、今回は数多くあるLUTの中からいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
今回紹介するLUTはすべて「シネマチックな表現をするには-LogとLUTについて-」の記事に掲載させていただいた以下のリンクから無料で取得できるものを使用しました。
Free Cinematic LUTs Pack for Video Editing
https://filtergrade.com/free-cinematic-luts-video-editing/
また、今回LUTを当てたもとのサンプル画像は以下のものになります。
それではこれに様々なLUTを当てていきましょう。
1.ブルー・グリーン系のLUT
はじめに、冷色系のLUT。下の画像は、それぞれFGCineCold.cube、FGCineBasic.cubeを当てたものになります。
上の画像は少しコントラストは高めで、単焦点レンズを使うことによる背景のボケ感を生かしてこの写真のメインとなる人物をうまく主役に持ってくることができています。
一方、下の画像は、全体に霧掛かったようなふわっとした印象のあるLUTで、その場に溶け込むような調和を含んだ優しい雰囲気の表現になっています。
使用LUT : FGCineCold.cube
使用LUT:FGCineBasic.cube
個人的には、今回の写真に限っては上のFGCineCold.cubeの方が好みです。この写真の場合、背景と色が同化してしまうと、写真中のメインとなる人物の存在感が薄れてしまうように感じます。髪の毛の黒つぶれ問題などは、LUTを入れた後にシャドウをあげて改善することが可能なので、LUTを入れるだけではなく、その後の微調整はその都度自分のイメージに合わせて調整することが必要です。
また、極端な例としては、Fusion 88.CUBEなどが挙げられます。下の写真はFusion 88.CUBEで、元の色はほぼ生かされませんが、使い方によっては独特な世界観を演出することのできる方法かもしれません。
使用LUT:Fusion 88.CUBE
2.ピンク・オレンジ系のLUT
続いて、暖色系のLUTについて。
今回はPasadena 21.CUBEとRemy 24.CUBEを入れてみました。下の画像に比べて上の画像の方が、ピンクがふんわりと抑えて入っており、温かみのある質感になっております。
また、下の画像はハイライトが強めに入っており、顔の凹凸に入る光が強調された表現になっています。
使用LUT:Pasadena 21.CUBE
使用LUT:Remy 24.CUBE
これまた極端な例としては、Faded 47.CUBEが挙げられます。ブルーの時同様、あまり汎用性は少ないかもしれませんが、ちょっとアーティスティックな雰囲気を演出できるかもです。
使用LUT:Faded 47.CUBE
3.グレー系
続いて、彩度浅めなLUTについて。
今回はMilo 5.CUBEとSprocket 231.CUBEを入れてみました。
上の画像はふんわりと優しい雰囲気を纏う印象であるのに対し、下の画像は芯のある力強い印象を受けないでしょうか。もしくは、何か思い悩んでいるようにも見えるかもしれません。色はその写真映し出すのイメージにも大きく関係します。
使用LUT:Milo 5.CUBE
使用LUT:Sprocket 231.CUBE
グレー系の極端な例としては、Clayton 33.CUBEやZeke 39.CUBE。単に極端なグレー系と言っても濃淡や色味、コントラストなど様々なLUTが存在するので、自分の好きなものを探してみるといいかもしれません。
使用LUT:Clayton 33.CUBE
使用LUT:Zeke 39.CUBE
LUTを当てたあとに
ただし、今回以上のように紹介したLUTはただ画像にLUTを当てただけの画像であり、ほとんど修正は行っておりません。実際にはLUTを当てた上で細かい修正は各自で行うことでさらに魅力的なものへと仕上げることができます。
例えば、以前シネマ表現のページで紹介させていただいた "M31-Rec709.cube"を当てただけの画像が以下の写真。
使用LUT:M31-Rec709.cube
続いて、それに修正を加えたものが以下の写真です。
使用LUT:M31-Rec709.cube
ですので、 みなさまもなんとなくLUTの雰囲気をここで掴んでいただいて、あとは微調整をしていただければと思います。ここまでお読みいただきありがとうございます。
今後も宜しくお願いします。それでは!
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